

5月から6月にかけて、これからはあやめやしょうぶやかきつばたのシーズンですね。
各地のXX菖蒲園など菖蒲の名所が賑わいます。
東京では堀切菖蒲園や水元公園など有名ですね。
皆さんも「いずれがあやめ、かきつばた」という言葉を聞いたことありますね。
あやめとかきつばたはよく似ていて見分けにくいところから来た言葉のようです。
そこであやめとかきつばたの違いは?を調べようと思って調べているとさらに面白いことを見つけました。
あやめとしょうぶはどちらも漢字で書くと「菖蒲」なんですね。
でも漢字は同じでも菖蒲(アヤメ)と菖蒲(ショウブ)は別物。
菖蒲(ショウブ)と菖蒲園などで見る花菖蒲(ハナショウブ)も別物。
だからアヤメとショウブとハナショウブは別物。
それに「いずれがあやめ、かきつばた」の杜若(カキツバタ)が加わって4つ巴のぐちゃぐちゃ。
混乱の元は4つあります。
漢字が同じだったり葉っぱや花が似てたり・・・。
整理すると
(1)菖蒲湯に入れる「菖蒲」
(2)「花菖蒲」
(3)「あやめ」(漢字で書くと菖蒲)
(4)「かきつばた」(杜若)
の4つが似ているが、実は違うのです。
そこで違いを見つけるインターネットの旅に出かけました。
菖蒲湯の菖蒲は花菖蒲・あやめ・杜若の3つとは別物・・・これはすぐに判明
植物学的には(2)「花菖蒲」(3)「あやめ」(4)「かきつばた」はすべてアヤメ科アヤメ属だから皆同じ仲間で極めて近い関係。
ところが(1)菖蒲湯の菖蒲はサトイモ科で別物。葉っぱがにているだけ。花も咲くことは咲くけどきれいな花ではなく、蒲(がま)の穂みたいな黄色い花である。
先ずは名前の由来から
はなしょうぶ(花菖蒲)
葉が菖蒲に似ていて花を咲かせるから。
あやめ(菖蒲)
剣状の細い葉が縦に並んでいる様子が文目(あやめ)模様。花基部の網目模様からの説もあり。
かきつばた(杜若)
かきつばたの色(青紫)を染み出させ布などに書き付けた、つまり衣の染料に使われたことから「書付花」と呼ばれていたのがなまったもの。
では「花菖蒲」、「あやめ」、「かきつばた」の違いは?
これがなかなか難しい。
3つとも“アヤメ科”アヤメ属に属しています。
だからとてもよく似ていて見分けにくいことは確か。
以下それぞれの特徴から見分ける方法を探る。
咲く場所
あやめは畑のような乾燥地で栽培するのに適し、かきつばたは水辺などの湿地帯に適し、花菖蒲はその中間で畑地でも湿地でも栽培できるというのが簡単な違いです。
水辺で咲いているのは杜若か花菖蒲。あやめではない。
乾いた畑で咲いているのはあやめか花菖蒲。杜若ではない。
あやめと杜若だけの違いなら簡単なのだけど、ただ、花菖蒲がどちらにもまたがっているのでまだ決められないですね。残念。
次は背丈
あやめが一番背が低い(30~60cm)、
杜若が中間(50~70cm)、
花菖蒲は背が高い(80~100cm)。
花の大きさ
花菖蒲が大輪、
あやめが小輪、
杜若が中輪。
畑に咲いてる奴で背が高くて(80~100cm)花がでかいのが花菖蒲、背が低くて(30~60cm)花が小さいのがあやめ。(これは大と小だから差が大きく判別しやすい)
水辺に咲いてる奴は杜若か花菖蒲で、大輪の花で背が高い(80~100cm)のが花菖蒲。中輪で少し背が低い(50~70cm)のが杜若。
と言っても、花菖蒲と杜若の差は大と中(80cm以上と70cm以下)だからまだ判別は難しいかもね。
やっと見つけた1発でわかる方法!
花菖蒲は花の種類は多く紫系統の他に黄色や白、絞り等、多彩であるがどれも「花弁の根元のところに黄色い目の形の模様」がある。
杜若はあまり種類は多くないが、「花弁の弁の元に白い目型の模様」があるのが特徴。
あやめも花の種類は多くないが「花弁の元のところに網目状の模様」がある。
結論
花弁の元を見よ!
花菖蒲が黄色の目型模様、
あやめが網目模様、
杜若が白の目型模様。
これで完璧。目的達成!
(長々と付き合わせてスミマセンm(__)m 「はじめからこれを書け!」ですね)
余談:いずれがあやめ、かきつばたについて
元々は、いずれ劣らぬ美人が二人いるときに使っていましたが、最近はいずれも優劣がつけ難いほど素晴らしいものを例えて使う言葉になっています。
ただ、単にどちらもよく似ていて見分けにくいものを言うわけではありません、美しい(素晴らしい)という前提条件が必要です。
その他興味ある方のためにプラスアルファ
咲く時期
かきつばた(5月中旬)、
あやめ(5月中旬~下旬)、
花菖蒲(5月下旬~6月下旬)
ハナショウブが遅くまで咲いている(種類が多いからね)。
花菖蒲は日本産でかなり後から生まれた
花菖蒲は江戸時代の中頃より、各地に自生するノハナショウブの変わり咲きをもとに改良され、発達してきた日本が世界に誇れる伝統園芸植物です。だから種類も多い。
万葉の頃はかきつばたが読まれ、菖蒲というと葉菖蒲のこと。花菖蒲が文献に出てくるのは江戸時代から。
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