和名のイイダコは「飯蛸」で、一説に、胴部(頭にみえる部位)にぎっしり詰まった卵が米飯のように見えるからだという。 または、その卵の食感が飯粒のようであるからだとも。 方言として「コモチダコ(子持ち蛸)」や「イシダコ」「カイダコ」などがある。
一般に、墨袋・眼・カラストンビの除去、ぬめり取り、下茹でなどの下ごしらえが推奨されている。
煮るときに酢を少量入れると柔らかく煮えるとされる。
歯応えのある身と、濃厚な旨味のある卵は美味である。
胴の内部に卵をびっしりと抱えたメスが珍重される。
市場には主に10cm前後のものが出回る。
塩で揉み洗いしてから塩茹でし、丸ごとおでん種など鍋物に、もしくは、ぶつ切りにして刺身や酢味噌和えなどで食べられる。他に煮物、炊き込みご飯(たこめし)、から揚げなど。
オスは「スボ」、「スボケ」などの名でよばれ、卵を持たないため市場での価格もメスより安くあまり流通していない。

