

ユリ科の植物、ヤブカンゾウ(萱草)の蕾
ワスレグサ(忘れ草)は、花が一日限りで終わると考えられたため、英語ではDaylily、独語でもTaglilieと呼ばれる。実際には翌日または翌々日に閉花するものも多い。
中国では萱草(カンゾウ)と呼ばれ、「金針」、「忘憂草」などとも呼ばれる。
広義には、ユリ科ワスレグサ属(別名キスゲ属、ヘメロカリス属)のことを指し、その場合は、ニッコウキスゲなどゼンテイカもユウスゲもワスレグサに含まれる。
また長崎の男女群島に自生するトウカンゾウなどもワスレグサと呼ばれる。
ムラサキ科のワスレナグサとは無関係である。
中薬大辞典には神経を安定させイライラを解消し、別名:忘憂草とも言われており、体内の熱や気の高ぶりを静め自律神経(意思とは無関係に内臓や血管などの働きを支配している神経)のバランスを調整すると記載されている。
有効成分として特記すべきは、メラトニン様物質である。松果体を刺激し、メラトニンの分泌を高めると推測されている。
その結果、生体に入眠作用、自律神経調整作用、抗ストレス作用をあらわすとされている。また、トリプトファンがセロトニンの合成を促進するので、鬱病の改善や学習能力の向上に役立つ。
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